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論文

Application of photoluminescence microspectroscopy; A Study on transfer of uranyl and europium ions on dry silica gel plate

日下 良二; 渡邉 雅之

Journal of Nuclear Science and Technology, 57(9), p.1046 - 1050, 2020/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

When water contacts with porous materials, water and chemical species dissolved in the water transfer into the inside of the porous materials. Here, to study the transfer of uranyl and europium ions on a dry silica gel plate, we dropped a small amount of aqueous solution ($$sim$$0.5 $$mu$$L) dissolving the two ions on a dry silica gel plate, and the distributions of the two ions spread on the silica gel plate were observed by photoluminescence microspectroscopy. Photoluminescence images of uranyl and europium ions clearly show that when uranyl ion coexists in the solution, europium ion distributes in a larger area compared to uranyl ion. It can be interpreted that the larger-area distribution of europium ion is caused because uranyl ion is preferentially adsorbed to silica gel and the uranyl adsorption disturbs the adsorption of europium ion. The coexistence of uranyl ion may influence the mobility of other ion species.

報告書

WM'02 国際シンポジウム; 第28回高レベルおよび例レベル廃棄物、混合廃棄物と環境修復に関する国際シンポジウム

佐藤 治夫

JNC TN1200 2001-007, 38 Pages, 2002/03

JNC-TN1200-2001-007.pdf:8.64MB

平成14年2月24$$sim$$28日にかけて、米国アリゾナ州ツーソンのツーソンコンベンションセンターにおいて、wm'02国際シンポジウム(第28回高レベルおよび低レベル廃棄物、混合廃棄物と環境修復に関する国際シンポジウムーよりクリーンな環境を目指した取り組みー)が開催された。筆者はこのシンポジウムに出席し、サイクル機構で得られた研究成果について報告すると共に、研究内容について議論した。また、併せて国内外における地質媒体中での核種移行に関する研究動向や地層処分に関連した研究成果の最新情報および国際動向について情報収集を行った。シンポジウムでは、plenarysession,panelsession,technicalsession合わせて65の主主義と題して意見交換が行われた。主要7カ国(スェーデン、スイス、フランス、ドイツ、英国、米国、日本)の実施主体とoecd/neaの関係者が主席し、各国の処分実施に向けた考え方や処分の実施、一般市民やコミュニティとの合意形成手段などについて意見が交わされた。日本からは、日本におけるサイト選定の考え方や進め方などについて報告された。technicalsessionにおいても各国の放射性廃棄物処分に関する現状や進め方、あるいは考え方や長期的スケジュールに関する紹介が目立った。日本からはtru廃棄物処分に関する安全評価の現状と今後の課題および安全評価の詳細(2000年3月に公表された、tru廃棄物処分の概念検討書の内容)について紹介された。その他、各国の地下研究施設(スウェーデン:aspoハードロックラボラトリ、米国:wipp、ベルギー:mol、フランス:bure)の現状と研究課題について紹介された。

報告書

ニアフィールド水理/核種移行評価モデルの信頼性評価に関する研究; 概要版

野邊 潤*; 松本 昌昭*; 長坂 和佳*; 丸山 健太郎*

JNC TJ8400 2000-005, 71 Pages, 2000/05

JNC-TJ8400-2000-005.pdf:4.0MB

本研究では、昨年度までに構築した連続体モデルによるニアフィールド多孔質岩盤中の水理/核種移行評価手法を用いて、地下水流動を特徴付けるパラメータを変化させた場合の解析を行うと共に、手法の拡張性を考慮した信頼性評価を行った。具体的には下記の項目を行った。・三次元飽和・不飽和浸透流解析から一次元核種移行解析までの一連の解析手法を用いて、第二次取りまとめに即したパラメータ設定による解析、および入力フラックスの変化に伴う影響評価を行った。・一次元核種移行解析コード「MATRICS」における、逆ラプラス変換手法の違いによる適用性把握を行った。・多要素版MATRICS(以下、m-MATRICSとする)を用いて核種移行解析を行い、従来のMATRICSによる解析結果と比較し、不均質場における核種移行計算へのm-MATRICSの適用性の検討を行った。・三次元飽和・不飽和浸透流解析から一次元核種移行解析までの一連の解析手順を統合化した環境の整備を行った。

報告書

Analysis by fracture network modelling

WILLIAM S.DERSHO*; 吉添 誠*

JNC TJ8440 2000-001, 408 Pages, 2000/02

JNC-TJ8440-2000-001.pdf:21.62MB

本報告書は、平成11年度にGolder社が実施した亀裂ネットワークモデルと性能評価を記述するものである。本業務の主たる目的は、JNC殿の第二次取り纏め報告書用の性能評価に関わる技術面での支援並びに同性能評価のレビューを行うとともに、JNC殿のエスポ・プロジェクトにおける技術支援を実施することであった。性能評価面での主たる成果として、PAWorksパスウェイの解析、ソフトウェアの技術的記述、検証及び性能評価の可視化が挙げられる。エスポ・プロジェクトでの技術支援としては、Task4におけるTRUE-1岩体ブロック中吸着性トレーサーの移行に関わる予測モデル、並びにTask5におけるエスポ島の水理地質・地化学統計モデルの作成が含まれる。Golder社の平成11年度業務の詳細な情報は、本報告書の付属書に記されている。

報告書

地層処分システムに関する設計研究(3)概要・研究報告書2分冊

堀田 政国*; 栗原 雄二*; 奥津 一夫*; 山本 卓也*; 雨宮 清*

JNC TJ8400 2000-022, 303 Pages, 2000/02

JNC-TJ8400-2000-022.pdf:10.42MB

本研究は、高レベル放射性廃棄物地層処分研究の補足情報の整理を実施したものである。検討項目は以下のとおりである。(1)側圧係数の変化に対する処分場仕様の影響評価(2)操業用遠隔機器に対する機能展開(3)処分費用算定用根拠情報の整理(4)地下深部で遭遇する現象への工学的対応策の把握(5)施工技術の選択(6)沿岸海洋底下処分概念の構築 側圧係数の影響検討においては、側圧係数が2の場合の処分坑道の形状、処分坑道離間距離、廃棄体埋設間隔および支保工の仕様を検討し、側圧係数1の場合と比較した。この結果に基づくレイアウト検討で、側圧係数2の場合には、坑道延長が1.5倍、総掘削量が1.8倍になることが示された。操業用遠隔機器に対する機能展開としては、封入装置、運搬装置、定置装置に対して、基本機能、遠隔操作に対する対応技術、想定される事故事象およびその対応を整理し、将来の開発計画を策定した。処分費用算定根拠情報に関しては、地層処分場の建設から閉鎖までの処分費用に関連する項目について調査・整理し、地上レイアウトおよび建設に関わる人員計画を検討した。また、地下空洞設備に際し遭遇する可能性のある切羽の崩壊や湧水などの現象について、対応策を既往の実績の調査により確認し、地下研への課題を整理した。施工技術に関しては、トンネル施工における計画管理の方法と事例について調査を行い、今後の課題をとりまとめた。沿岸海洋底下処分概念の構築に関しては、岩盤条件、設計条件、施工・品質管理等において陸水地域処分との対比を行い、沿岸海洋底下処分概念の実現性について検討した。

報告書

セメント起源微粒子の挙動に関する研究(3)

田中 知*

JNC TJ8400 2000-003, 62 Pages, 2000/02

JNC-TJ8400-2000-003.pdf:11.88MB

放射性廃棄物処分システムの性能評価にとって、セメントの溶解に伴い放出されるコロイドの核種移行への影響を解明することが重要であると考えられている。昨年度、OPCや低アルカリセメントペーストを浸漬した溶液中での微粒子の確認およびそのキャラクタリゼーションを行った結果、濃度が低いもののコロイド粒子の放出が見られた。本年度はコロイド粒子放出の再現性を確認するために、昨年度と同様の実験を行った。また、流水とOPCや低アルカリセメントが接触している場合のコロイド粒子の放出挙動を調べた。さらにコロイドが流出した場合の移行バリア材の模擬物質としてアルミナ粉末を用い、そのバリア効果を調べた。その結果以下の事柄が明らかとなった。1)セメントペーストを浸漬した溶液中には、シリカコロイドやCaCO3と考えられる粒子の存在が確認できた。しかし、その濃度は5ppm以下であり、非常に低いことがわかった。よって昨年度の結果の再現性が確認できた。2)セメントペーストに通水するとコロイド粒子が流出することが確認できた。しかしその濃度は低いことがわかった。3)バリア材料の模擬物質として用いたアルミナ粉末により、アルミナ粉末の粒径が200$$sim$$150$$mu$$mの場合にコロイド粒子の移行が一部阻止できることがわかった。

報告書

核種移行評価データの信頼性確認(本編)

上田 真三*; 加藤 博康*; 黒澤 進*; 中澤 俊之*

JNC TJ8400 2000-002, 364 Pages, 2000/02

JNC-TJ8400-2000-002.pdf:16.99MB

核燃料サイクル開発機構では、第2次取りまとめにむけて核種移行解析に用いるパラメータの設定およびその根拠となるデータベースの整備を実施してきた。本研究では、これら設定パラメータや解析の前提となるコロイド・有機物影響シナリオの妥当性、信頼性を再確認するための試験を実施するとともに、データベースの公開に向けた品質保証の手続きに関する諸外国の事例調査を実施した。主な実施内容を以下に示す。1.核種移行パラメータの妥当性確認のためのデータ取得 ベントナイトおよび岩石に対する分配係数をNH4濃度およびpHをパラメータとして測定した。分配係数へのNH4+イオン濃度依存性が確認され、この傾向はpHにより異なることがわかった。計算された支配的溶存化学種と測定された分配係数の間には明瞭な相関性は確認できなかった。ベントナイトに対するAmの分配係数を硫酸イオンおよび炭酸イオン濃度をパラメータとして測定した。Amの分配係数の硫酸および炭酸イオンの共存の影響は小さいことがわかった。また、模擬海水液性でのベントナイト中のCsの見かけの拡散係数を取得し、純水液性での値に近いことを確認した。2.コロイドの核種移行に与える影響評価 コロイドが共存する場合の核種移行モデルの信頼性評価及び地下水コロイドに関する特性調査を行った。実験による検証の結果、Hwangらのモデル概念は妥当であることが確認された。また地下水コロイドは地下水の採取方法で濃度や粒径が異なるため、評価にあたっては採取に関わる手法が重要になることが判明した。3.溶解度に及ぼす有機物の影響評価 フミン酸共存下においてThの溶解度測定試験を実施した。地下水及びベントナイト間隙水環境を想定したpH環境ではフミン酸の濃度増加にほぼ比例してThの溶解度が増加した。炭酸イオンが共存する系ではTh溶解度は顕著に増加した。本研究での溶解度測定結果から、第2次取りまとめのTh溶解度の設定値は、地下水中でのフミン酸の存在を考慮しても十分保守的に設定されていることを確認した。4.核種移行に関するメカニスティックモデルの再評価と今後の方向性の提示 圧縮ベントナイト中の溶解性不純物を考慮して、FRHP地下水中のAm、Pb、Ra、Cs、HSe-及びHTOのKd、Da及びDeをモデルを用いて評価し、評価値がJNCによって選定されたデータを裏付けていることを確認するとと

報告書

Geochemical Site-Selection Criteria for HLW Repositories in Europe and North America

Savage, D.*; Arthur, R. C,*; 笹本 広; 柴田 雅博; 油井 三和

JNC TN8400 2000-003, 56 Pages, 2000/01

JNC-TN8400-2000-003.pdf:1.96MB

欧州(ベルギー、フィンランド、フランス、ドイツ、スペイン、スウェーデン、スイスおよびイギリス)や北米(カナダおよびアメリカ)における高レベル廃棄物処分のプログラムでは、処分場のサイト選定において、社会的・経済的な観点だけでなく、地質工学的な観点も重視されている。本報告書では、これら諸外国で進められている廃棄物処分のプログラムをもとに、特に地球化学的な観点で、サイト選定における技術的要件をまとめた。その結果、サイト選定における地球化学的な観点での技術的要件は、諸外国のサイト選定プログラムにおいては、地質工学的な観点での技術的要件に付随する程度のものであった。また、サイト選定において、地球化学的な観点で技術的要件を考慮している国々では、定性的な記述に留められているものの、人工バリアの安定性や核種移行に影響を与える要因に焦点をおいていることが判った。しかしながら、地球化学的条件の長期的安定性や核種移行挙動を支配する地球化学的特性については、明確には記述されていなかった。この様な定性的評価のアプローチは、サイト候補地のスクリーニングには適しているかもしれない。一方、(安全評価の)シナリオで考慮する時間スケールを超える様な長期的な地球化学的変化を支配する最も重要なサイト特性についての理解を深めれば、サイトの適性という観点からサイト候補地をランク付けすることができるかもしれない。

報告書

安全研究成果の概要(平成10年度-核燃料サイクル分野)

not registered

JNC TN1400 2000-001, 371 Pages, 2000/01

JNC-TN1400-2000-001.pdf:12.26MB

平成10年度の核燃料サイクル開発機構(旧動力炉・核燃料開発事業団)における安全研究は、平成8年3月に策定した安全研究基本計画(平成8年度$$sim$$平成12年度〉に基づき実施してきた。本報告書は、核燃料サイクル分野(核燃料施設等、環境放射能及び廃棄物処分分野の全課題、並びに耐震及び確率論的安全評価分野のうち核燃料サイクル関連の課題)について、平成8年度$$sim$$平成10年度の3ヶ年の研究成果を安全研究基本計画(平成8年度$$sim$$平成12年度)の全体概要と併せて整理したものである。

報告書

カルシウム型ベントナイトのトリチウム、セシウム、ヨウ素及び炭素の実効拡散係数の取得

三原 守弘; 伊藤 勝; 上田 真三*; 加藤 博康*

JNC TN8430 99-011, 27 Pages, 1999/11

JNC-TN8430-99-011.pdf:2.25MB

放射性廃棄物の地層処分にナトリウム型ベントナイトを使用することが検討されているが、長期的にはナトリウム型ベントナイトはカルシウム型化することが考えられる。ナトリウム型ベントナイトがカルシウム型化すれば処分システムの性能を評価するために必要となる核種の移行パラメータが変化することが考えられる。本研究では、ナトリウム型ベントナイトをカルシウム型化させ、H-3,Cs-137,I-125及びC-14の実効拡散係数を乾燥密度をパラメータとして取得し、既存のナトリウム型ベントナイトの値と比較した。さらに、溶液組成の核種の実効拡散係数に及ぼす影響について調べるためにセメント系材料の影響を受けた海水系溶液を用いて実効拡散係数を取得した。核種の実効拡散係数の大きさはセシウム$$geqq$$トリチウム$$>$$ヨウ素$$>$$炭素の順となった。これら核種の実効拡散係数はナトリウム型ベントナイトの値とほぼ同程度の値であると推定された。溶液組成の影響については、トリチウムでは乾燥密度1.8g/cm3において、蒸留水系溶液とほぼ同じ値であったが、乾燥密度が小さくなると、蒸留水系溶液より小さな値となった。セシウムの実効拡散係数は、トリチウムと同様に乾燥密度1.8g/cm3において、海水系溶液の影響は見られなかったが、陰イオンとして存在する核種は、ベントナイトのイオン排除効果の低減による実効拡散係数の増加が見られた。

報告書

亀裂性岩盤を対象とした天然バリア中の核種移行解析

澤田 淳; 井尻 裕二; 坂本 和彦*; 亘 真吾

JNC TN8400 99-093, 58 Pages, 1999/11

JNC-TN8400-99-093.pdf:11.24MB

本報告書は、地層処分研究開発の第2次とりまとめ(わが国における高レベル放射性廃棄物の地層処分の技術的信頼性)の天然バリア中核種移行評価に資することを目的に、亀裂特性の不均質性を考慮した核種移行評価手法について検討した結果をとりまとめたものである。解析評価においては、100メートルスケールの亀裂性岩盤を対象に、3次元亀裂ネットワークモデルならびに1次元モデルの重ね合わせ手法を用いた。亀裂ネットワークモデルを用いた核種移行解析の結果、核種移行率はリアライゼーション毎に異なるものの、数10個のリアライゼーションを用いることでその統計的な傾向を捕らえることが可能で、かつその信頼区間を評価することができることがわかった。また、設定した基本ケースのデータ設定の範囲においては、亀裂構造に関わるパラメータ(亀裂密度、半径等)が100mスケールの核種移行遅延効果に与える影響は小さいことがわかった。核種移行遅延効果に対して影響が大きい透水量係数の不均質性に着目した1次元モデルの重ね合わせ手法を用いて解析した結果が亀裂ネットワークモデルを用いた解析結果にほぼ近似できることがわかった。ただし、本手法の適用においては、移行経路特性の核種移行遅延効果に対する影響を把握した上で適用することが肝要と考えられる。さらに、3次元亀裂ネットワークの結果が1次元モデルの重ね合わせにより近似できることから、亀裂ネットワーク構造内における処分坑道から下流側断層に至る大きな亀裂が核種移行評価上重要な役割を果たすことが示された。

報告書

多孔質岩盤を対象とした天然バリア中の核種移行解析

井尻 裕二; 澤田 淳; 坂本 和彦*; 亘 真吾; K.E.Web*; 中島 研吾*; 野邊 潤*

JNC TN8400 99-092, 91 Pages, 1999/11

JNC-TN8400-99-092.pdf:6.62MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分における天然バリアの性能評価においては、我が国の岩盤を亀裂中の流れが支配的な亀裂性岩盤と岩石基質内の流れが支配的な多孔質岩盤に分類し、それぞれに対して亀裂ネットワークモデルを用いた核種移行評価手法と不均質連続体モデルを用いた核種移行評価手法を開発した。本書は、後者の多孔質岩盤モデルによる核種移行評価手法とその評価結果について報告するものである。多孔質岩盤モデルに関しては、東濃鉱山の新第三紀堆積岩で測定されたデータに基づいて不均質連続体モデルを構築し、核種移行解析を実施した結果、Se-79やCs-135が支配的な核種となることがわかった。多孔質岩盤モデルに対するパラメータの感度を評価するために1次元均質モデルを用いて感度解析を実施した結果、有効間隙率が解析結果に及ぼす影響は小さいのに対し、透水係数が結果に及ぼす影響は大きいことがわかった。また、岩種では泥質岩・凝灰質岩よりも砂質岩の方が、地下水では降水系地下水よりも海水系地下水の方が分配係数が小さく核種移行率が大きくなることがわかった。さらに、亀裂だけでなく岩石基質中の流れも有意な亀裂性岩盤と多孔質岩盤の特性を併せ持つ一部の新第三紀堆積岩に対して亀裂性岩盤モデルと多孔質岩盤モデルの重ね合わせにより評価を実施した結果、多孔質岩盤モデルよりも亀裂性岩盤モデルの方が保守的に評価されることがわかった。本書で得られた結果は、東濃鉱山の深度数10mから200m以浅のボーリング孔で得られたデータに基づいた結果であるため、実際の処分深度500mでは岩盤の透水性はさらに低くなり、核種移行率もさらに低減されると考えられる。

報告書

我が国の岩盤における亀裂特性について

井尻 裕二; 澤田 淳; 赤堀 邦晃

JNC TN8400 99-091, 69 Pages, 1999/11

JNC-TN8400-99-091.pdf:4.16MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分における天然バリアの性能評価研究においては、岩盤中の支配的な核種移行経路となる亀裂の特性を把握しておく必要がある。本書は、既往の文献調査および釜石鉱山や日本全国の露頭や鉱山坑道壁面で実施した亀裂調査結果をもとに、我が国における地下岩盤の亀裂特性(亀裂の方向性、形状、頻度、空間分布、透水量係数、開口幅、亀裂内充填鉱物、亀裂周辺変質部、流路面積[開口部面積]およびこれらの相関関係)に関してまとめたものである。その結果、典型的な亀裂性岩盤である花崗岩中の亀裂特性に関しては、既往の文献も多いのに加え諸外国の性能評価研究や釜石鉱山での調査などデータが豊富であることから、ある程度定性的・定量的な評価が可能であることが示された。一方、花崗岩以外の岩種における亀裂特性に関しては、花崗岩と比較してデータも少なく定性的・定量的な評価は難しいことが示された。

報告書

人工バリアからの核種移行率に対するオーバーパックの腐食膨張と緩衝材の流出に関する感度解析

吉田 隆史; 石原 義尚; 石黒 勝彦; 仲島 邦彦*; 大井 貴夫

JNC TN8400 99-087, 41 Pages, 1999/11

JNC-TN8400-99-087.pdf:7.99MB

地層処分システムの性能評価において、人工バリア中の核種移行に影響を及ぼす現象として、オーバーパックの腐食膨張および緩衝材の流出が挙げられている。このため、この二つの現象によって影響を受ける緩衝材パラメータ(緩衝材厚さ、空隙率、拡散係数)を変化させて人工バリア中核種移行の感度解析を行い、人工バリアから周辺岩盤への核種移行率の変動について調べた。オーバーパックの腐食膨張と緩衝材の流出を考慮し、緩衝材厚さ、空隙率、拡散係数を変化させて解析を行った結果から、この二つの現象は半減期が1万年未満の核種の移行率に対して大きな影響を及ぼすことが分かり、オーバーパックの腐食膨張はこれらの核種の最大移行率を減少させ、緩衝材の流出は逆に最大移行率を増加させることが示された。しかしながら、半減期が10万年を超える核種(例えば、Cs-135やNp-237など)の移行率については、オーバーパックの腐食膨張および緩衝材の流出による緩衝材パラメータの変化が最大移行率に及ぼす影響はほとんどないことが示された。

報告書

クオリティにおける核種移行研究; 第2次取りまとめ反映に向けたデータ取得

芦田 敬; 澁谷 朝紀; 佐藤 治夫; 舘 幸男; 北村 暁; 河村 和廣

JNC TN8400 99-083, 63 Pages, 1999/11

JNC-TN8400-99-083.pdf:5.36MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する第2次取りまとめにおいて設定されている核種移行データの妥当性の確認と信頼性の向上を目的として、地層処分放射化学研究施設(クオリティ)においてデータ取得を行った。実施した試験は、核種移行に係わる溶解度、収着、拡散に関する研究であり、以下に示す5テーマについて実施した。各試験の内容および成果の概要は以下に示す通りである。(1)Np(IV)の溶解度に及ぼす炭酸の影響に関する研究 還元条件、炭酸共存下におけるNp(IV)の溶解度をpHおよび炭酸濃度をパラメータに測定した。得られた溶解度曲線から2種類の水酸化炭酸錯体の存在が示唆され、その安定度定数を試算するとともに、既存の熱力学データと比較した。その結果、既存のデータと比較的近いことが分かった。(2)スメクタイトに対するNp(IV)の収着挙動に及ぼす炭酸の影響に関する研究 炭酸濃度をパラメータとしたスメクタイトに対するNp(IV)の分配係数(Kd)を測定した。Kdは、炭酸濃度(0.04$$sim$$0.15M)の影響を受けずほぼ一定であった。1MKC1およびHC1による脱離挙動を調べた結果、低酸素濃度側ではHC1により、高炭酸濃度側ではKC1により脱離され、2つの異なる脱離挙動が見られた。(3)岩石に対するCs,Pb,Cmの分配係数測定国内の主要岩石(玄武岩、泥岩、砂岩、花崗閃緑岩、凝灰岩)に対するCs,Pb,CmのKdをイオン強度をパラメータに測定した。得られたKdを、第2次取りまとめにおける降水系および海水系での設定値と単純に比較してみると、いずれの条件においても設定値と同程度か高めの値になっており、第2次取りまとめにおける設定値の妥当性あるいは保守性が示された。(4)圧縮ベントナイト中のPbの拡散挙動に関する研究 圧縮ベントナイト中のPbの見掛けの拡散係数(Da)をベントナイトの乾燥密度、珪砂混合率、温度をパラメータに測定した。その結果、バックグラウンドの測定精度が重要であることが分かった。現状で得られた結果より概算したDaからKdを求め、第2次取りまとめにおける設定値と比較した結果、同程度であり、設定値の保守性が示された。(5)圧縮スメクタイト中のCsの拡散に及ぼすイオン強度の影響に関する研究 ベントナイトに不純物として含まれている可溶性塩を除去した圧縮スメクタイト中のCsのDaを乾燥密度

報告書

Sn(IV)のベントナイト・岩石への収着実験およびベントナイト中の拡散実験

小田 治恵; 池田 孝夫*; 柴田 雅博

JNC TN8400 99-073, 112 Pages, 1999/11

JNC-TN8400-99-073.pdf:2.79MB

ニアフィールドにおける核種移行評価において、ベントナイト中の核種の拡散挙動と、ベントナイト中および周辺岩盤中での収着挙動に関するメカニズムを理解し、処分環境条件での分配係数・拡散係数を適切に設定する必要がある。本報告書では、地層処分システムの安全評価上、重要核種のひとつであるSnについて、低酸素濃度条件下におけるベントナイト・岩石へのバッチ式収着実験、ベントナイト中の拡散実験(乾燥密度:0.4、1.0、1.6[g/cm3])を行った。また、スメクタイトへの収着実験およびスメクタイト・ベントナイトへ収着したSnの脱着試験を行い、ベントナイトへの収着形態について考察を行った。求められた分配係数は、ベントナイト103$$sim$$106[ml/g]、凝灰岩104$$sim$$105[ml/g]、花崗閃緑岩103$$sim$$105[ml/g]であった。これらの実験結果に基づき、ベントナイトへのSnの収着挙動は、スメクタイトと黄鉄鉱への収着反応が支配的なメカニズムであること、収着挙動へ与える支配的な影響因子はpHであること、また、ベントナイトへ収着したSnは、固相内部へ取り込まれるなどの非可逆的な化学形態をとることを推定した。ベントナイト中のみかけの拡散係数は乾燥密度0.4、1.0[g/cm3]でそれぞれ10-13、10-14[m2/sec]程度と求まった。1.6[g/cm3]ではより長期の実験が必要とされた。さらに、拡散プロファイルより、圧縮ベントナイト中での分配係数および間隙水中の溶解度を算出し、バッチ系での実測値との比較を行った。圧縮系での分配係数算出値はバッチ系での実測値よりも数桁低いことを確認した。一方、バッチ系での溶解度実測値と圧縮系で推定された溶解度とはほぼ一致した。本研究は、圧縮ベントナイト中でのSnの収着挙動がバッチ系とは異なる可能性を示すと同時に、圧縮ベントナイト中の収着・拡散メカニズム解明にはまだ多くの課題が残されていることを指摘する。

報告書

還元環境条件下でのベントナイト中のU, NpおよびTcの見かけの拡散係数

加藤 博康*; 中澤 俊之*; 上田 真三*; 柴田 雅博

JNC TN8400 99-069, 41 Pages, 1999/11

JNC-TN8400-99-069.pdf:1.62MB

圧縮状態のベントナイト中での収着現象の評価の一環として、酸化/還元環境により原子価が敏感に変化するU,NpおよびTcについて地下還元環境を模擬した還元性雰囲気中での見かけの拡散係数測定を実施した。ベントナイト試料には山形県産のNa型ベントナイトであるクニゲルV1(クニミネ工業株式会社製)を用いた。乾燥密度ならびに試験液性依存性を測定するために、下記の条件にてIn-diffusion型の拡散試験を実施し見かけの拡散係数を測定した。取得された拡散プロファイルは一様でなく、複数の拡散プロファイルが混在する場合も見られた。各拡散プロファイルに対して解析を行い取得された、還元環境下での見かけの拡散係数の範囲を以下に示す。元素:U 乾燥密度1.4(g/cm3)/純水系:1.2$$times$$10-15$$sim$$1.2$$times$$10-13(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/純水系:1.1$$times$$10-14$$sim$$1.7$$times$$10-13(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/3wt.%NaCl溶液系:9.3$$times$$10-15$$sim$$2.1$$times$$10-14(m2/s) 元素:Np 乾燥密度1.4(g/cm3)/純水系:2.4$$times$$10-15$$sim$$1.6$$times$$10-14(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/純水系:1.6$$times$$10-14$$sim$$4.9$$times$$10-14(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/3wt.%NaCl溶液系:1.3$$times$$10-15$$sim$$2.6$$times$$10-14(m2/s) 元素:Tc 乾燥密度1.4(g/cm3)/純水系:7.0$$times$$10-15$$times$$7.4$$times$$10-13(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/純水系:2.2$$times$$10-14$$sim$$5.2$$times$$10-13(m2/s) 乾燥密度1.8(g/cm3)/3wt.%NaCl溶液系:1.9$$times$$10-15$$sim$$3.5$$times$$10-13(m2/s)

報告書

地層処分場におけるガスの拡散・移行に関する検討

棚井 憲治; 佐藤 治夫; 村上 文啓*; 井上 雅弘*

JNC TN8400 99-045, 108 Pages, 1999/11

JNC-TN8400-99-045.pdf:4.48MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分における人工バリア候補材料の一つである炭素鋼オーバーパックから発生した水素の緩衝材中の移動特性と水素ガスが及ぼす影響について検討するため、緩衝材の候補材料であるベントナイト単一材料および30wt%ケイ砂混合材料を対象とした溶存水素の拡散試験およびガス移行試験を実施し、基本データの取得およびガス移行メカニズムの把握を行った。また、これらの試験により得られたデータに基づいて拡散およびガス移行それぞれに関わる解析的検討を実施した。溶存水素の拡散試験結果から、ケイ砂混合系(ケイ砂混合率30wt%,乾燥密度1.6Mgm-3)での拡散係数は、10-11m2s-1$$sim$$10-10m2s-1の範囲にあり、諸外国の試験結果の範囲とほぼ一致していた。また、拡散係数は、乾燥密度1.6Mgm-3に比べて1.8Mgm-3の値がやや小さく、また、25$$^{circ}C$$に比べて60$$^{circ}C$$の時の値の方がやや大きい傾向を示した。ガス移行試験においては、ベントナイト単一材料で乾燥密度1.8Mgm-3の場合におけるガス有効浸透率は、10-21$$sim$$10-20m2程度であり、30wt%ケイ砂混合系で乾燥密度1.6Mgm-3の場合10-17m2程度である。また、ガスがベントナイトを透気するための破過圧力は乾燥密度に比例して大きくなる傾向にあるとともに、膨潤応力にほぼ比例しており、その値はおおむね膨潤応力程度と推定された。さらに、繰り返し試験結果から、ガスの移行によって緩衝材中に生成される移行経路は、ベントナイトの自己シール性によって修復されることがわかった。溶存水素の拡散解析の結果からは、炭素鋼オーバーパックの腐食速度を5$$mu$$my-1,溶存水素の拡散係数を2x10-11m2s-1とした場合、水素発生開始から1万年後にはオーバーパックと緩衝材の界面にガス発生量の81%程度が蓄積するとともに、その蓄積圧力は16MPa程度であることがわかった。一方、ガス移行解析では、発生した水素ガスのほぼ全量が周辺岩盤に移動するとともに、間隙圧力への寄与は小さく、かつ、緩衝材中の間隙水の排出量も30年以降ほぼゼロに近い値となることがわかった。これらより緩衝材や岩盤の構造力学的安定性や核種移行に影響を与えないことが示された。

報告書

A Study on Pore Structure of Compacted Bentonite (Kunigel-V1)

佐藤 治夫

JNC TN8400 99-064, 22 Pages, 1999/10

JNC-TN8400-99-064.pdf:1.45MB

本研究では、拡散に及ぼす圧縮ベントナイトの間隙構造因子の影響を評価するため、非収着性のトリチウム水(HTO)を用いて以下に示す4種類の拡散実験を行った。(1)圧縮ベントナイトの圧縮方向をパラメータとした透過拡散実験[圧縮方向の影響](2)圧縮ベントナイト中の珪砂混合率をパラメータとした非定常拡散実験[珪砂混合率の影響](3)圧縮ベントナイトの初期粒径をパラメータとした非定常拡散実験[初期粒径の影響](4)圧縮ベントナイト中に単一亀裂がある場合の含水修復期間をパラメータとした非定常拡散実験[亀裂の影響](1)については、クニゲルV1とクニピアF(クニゲルV1を精製してNa型スメクタイトを95wt%以上にしたもの)を対象に、乾燥密度1.0と1.5Mg・m-3に対して実効拡散係数(De)を圧縮方向を変えて測定した。(2)については、クニゲルV1を対象に、見掛けの拡散係数(Da)を乾燥密度0.8,1.4,1.8Mg・m-3、珪砂混合率30と50wt%に対して測定した。(3)については、粒径が0.1$$sim$$5mmと粉末状であるクニゲルV1より大きい、粒状ベントナイト(OT-9607)を対象に、Daを乾燥密度0.8,1.4,1.8Ma・m-3に対して測定した。(4)については、乾燥密度1.8Mg・m-3の含水飽和ベントナイトに人工的に貫通した亀裂を入れ、7または28日間再含水させ、Daを測定した。(1)については、クニゲルV1には全密度ともDeに圧縮方向依存性は見られなかったが、クニピアFでは、圧縮方向に対して直角方向からの方が軸方向からより大きなDeとなった。(2)のベントナイト中の拡散係数に及ぼす珪砂混合率の影響については、全乾燥密度ともDaに影響は見られなかった。(3)の拡散係数に及ぼす初期ベントナイト粒径の影響については、粒状ベントナイト(OT-9607)に対するDaが粉末状であるクニゲルV1の場合と全密度ともほぼ同じであり、ベントナイトの初期粒径の影響は見られなかった。(4)のベントナイト中の単一亀裂の修復特性については、Daに及ぼす亀裂の修復期間依存性や亀裂の影響は見られなかった。これらのことから、圧縮ベントナイト(クニゲルV1)の間隙構造は、ベントナイトの圧縮方向の影響、珪砂混合率の影響、及び初期粒径の影響を受けにくく、貫通した亀裂が発生した場合においても短時間で亀裂

報告書

Porosity and Density of Fractured Zone at the Kamaishi Mine

佐藤 治夫

JNC TN8400 99-061, 9 Pages, 1999/10

JNC-TN8400-99-061.pdf:1.43MB

高レベル放射性廃棄物地層処分の性能評価における天然バリア中での核種移行解析のための入力パラメータとして、釜石鉱山の割れ目破砕帯(割れ目タイプC: 花崗閃緑岩健岩部、変質部、割れ目充填鉱物部より構成)より採取した岩石に対する間隙率および密度を水中飽和法により測定した。その結果、平均して8.6$$pm$$0.43%とこれまでに同鉱山から採取された単一割れ目を伴う岩石(割れ目タイプB:花崗閃緑岩健岩部2.3%、変質部3.2%、割れ目充填鉱物部5.6%)と比較して大きい間隙率であった。一方、密度は平均して2.43$$pm$$0.0089Mg/m$$^{-3}$$であり、割れ目タイプBを構成する各岩石のどの密度よりも小さい値であった。このことから、放射性核種は割れ目破砕帯で最も移行しやすいことが予想される。

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